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歯科コラム

インプラントと周囲組織の調和を保つ方法

インプラントは、インプラント体を顎骨に埋め込み、その上に人工歯を被せる治療法です。本コラムではインプラントと周囲組織の調和の重要性について解説いたします。また、調和を保つ方法についてもご紹介しますので、ぜひご参考ください。

インプラントと周囲組織の調和の重要性

インプラント治療の際に顎骨に埋め込むインプラント体には、骨と結合しやすいチタンが用いられます。チタンは安全性が高く、金属アレルギーを起こしづらい金属ですが、人体にとって異物であることに変わりはありません。

インプラント体が骨に結合するのはもちろんのこと、歯肉など周囲の軟組織とうまくなじまなければインプラント体は安定しません。最悪の場合、インプラント体が脱落するケースもあるのです。

そのため、インプラント治療では、インプラントと骨、さらには周囲組織との調和が重視されます。

 

インプラントと周囲組織の調和を保つ方法

インプラントと周囲組織の調和のためには、歯科医院選びが最も重要です。

インプラント体を埋め込む前に、周囲の骨の厚さや量、隣の歯との間隔、歯肉の厚みを診断し、インプラントの形状やサイズ、埋入位置・角度などを決める必要があります。また、骨や歯肉が薄い場合には、骨造成や軟組織増生という難易度の高い治療がプラスで必要になるケースもあります。

インプラント治療が終わった後も、ホームケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスの継続が必要です。インプラント自体は虫歯になりませんが、インプラントを埋め込んだ部分に細菌が感染し、「インプラント周囲炎」となることがあります。インプラント周囲炎はインプラントの脱落の主な要因となるため、適切なケアをしてインプラントの周囲組織の健康維持を図りましょう。

技術力や治療実績はもちろん、インプラント治療を行う歯科医院のなかには、当院のようにアフターフォロー体制までしっかりと整えているところも多くあります。インプラントを長く使用するためにも、歯科医院選びは大切です。インプラント治療については、当院までお気軽にご相談ください。

 

Q1:インプラントと周囲組織の調和を妨げるものはありますか?

A1:口腔環境の不衛生さや健康を損ねる生活習慣などが挙げられます。

Q2:インプラント治療は周囲の歯にどのような影響を与えますか?

A2:失った歯をインプラントで代替することにより、噛む力を分散させ、歯ごとの負担が軽減されます。ただし、適切な位置にインプラントを埋入しなければ、逆に周囲の歯に負担をかけてしまいます。

 


インプラントの材料と耐久性について

インプラントは失った歯を代替する治療法の一つです。インプラントはインプラント体とアバットメント、人工歯の3つの構造となっており、それぞれ異なる材料が用いられます。

本コラムではインプラントの材料についてご紹介し、人工歯の素材による耐久性の違いを解説いたします。

インプラントに使われる材料

インプラントは構造物によって使われる材料が異なります。

顎骨に埋め込むインプラント体には、骨と癒着しやすいチタンという金属が使われます。チタンは軽量で金属アレルギーを起こしづらく、安全性の高い素材です。強度と耐久性の高い「純チタン・チタン合金」と、形を変えやすく、そしてその形状を保ちやすい「チタン・ニッケル合金」の2種類がよく使われます。

インプラント体と人工歯の接合部となるアバットメントには、純チタン・チタン合金といった金属や、セラミック・ジルコニアなどの非金属が用いられます。

インプラントの人工歯に用いられる材料は、以下の通りです。

・ジルコニアセラミック

・オールセラミック

・ハイブリッドセラミック

・ゴールドクラウン

・メタルボンド

なお、歯科治療の際に銀歯として用いられる「パラジウム合金」は、インプラント治療には使用しません。

 

インプラントの材料による耐久性の違い

人工歯はその材料によって、耐久性や審美性が異なります。

ジルコニアセラミックは耐久性に優れ、経年劣化にも強い素材です。オールセラミックは汚れが付きにくく、経年劣化による変色がないため審美性に優れていますが、ジルコニアに比べて強度の面では劣っています。

ハイブリッドセラミックは、レジンという歯科用プラスチックをセラミックに混ぜ合わせているため、比較的低価格です。ただし、経年劣化しやすく、耐久性が低い点がデメリットです。

ゴールドクラウンとメタルボンドはどちらも金属製のため、強度には優れています。ただし、ゴールドクラウンは審美性に劣るため、前歯などの見えやすい位置のインプラントには不向きです。メタルボンドは前歯にも使えますが、天然歯に近い透明感の面でセラミックに劣ります。なお金属アレルギーの方には、ゴールドクラウンとメタルボンドはお勧めできません。

どの人工歯の材料にもメリット・デメリットの両方が存在します。耐久性や審美性など、ご自身の求めるものに合わせてインプラントの材料を吟味し、長期的な臨床実績を持つ当院または専門の

歯科医院でインプラント治療を受けましょう。

 

Q1:インプラントの平均寿命はどのくらいですか?

A1:一般的には10~15年程度といわれています。ただし、メンテナンス次第では20~30年程度長持ちさせることが可能です。

Q2:インプラントを長持ちさせるためにできることは?

A2:正しいホームケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスの継続です。ていねいなブラッシングと、プロによる歯垢や歯石のクリーニングを続けることがインプラントの長持ちにつながります。


インプラントで自然な噛み心地を取り戻すためには

「第二の永久歯」とも呼ばれるインプラント。自分の歯と変わらない噛み心地を取り戻せることから、この呼び名がついたともいわれています。

本コラムでは、インプラントが自然な噛み心地を実現できる理由をご紹介します。入れ歯やブリッジとの違いについても解説いたしますので、ぜひご参考にしてください。

インプラントが自然な噛み心地の理由

インプラントが自然な噛み心地である理由は、その構造が天然歯と似ているからです。

天然歯は、顎骨の中にある歯根と、歯茎から上の歯冠という2つのパーツによって構成されます。一方、インプラントは人工歯根と人工歯、連結部分のアバットメントを含めた3つから成る構成です。

顎骨に埋入されているインプラント体は高い安定性を誇り、上部構造の人工歯も固定性が高いため、インプラント治療を行うと天然歯と同じようにしっかり噛むことが可能になります。この安定性と固定性の高さが自然な噛み心地を実現しています。

天然歯は、顎骨の中にある歯根と、歯茎から上の歯冠という2つのパーツによって構成されます。一方、インプラントは人工歯根と人工歯、連結部分のアバットメントを含めた3つから成る構成です。

顎骨に埋入されているインプラント体は高い安定性を誇り、上部構造の人工歯も固定性が高いため、インプラント治療を行うと天然歯と同じようにしっかり噛むことが可能になります。この安定性と固定性の高さが自然な噛み心地を実現しています。

インプラントと入れ歯・ブリッジの比較

入れ歯やブリッジは取り外しが可能であるため、しっかりと固定されたインプラントと比べて咀嚼機能は落ちます。天然歯を100%とすると、部分入れ歯では30〜40%程度、総入れ歯では10〜20%程度の咀嚼力しかありません。

また、部分入れ歯やブリッジには欠損した歯と隣り合った歯に負荷をかけるというデメリットがあります。しかし、インプラントは失った歯の部分のみに負荷をかけるため、隣接歯の保護につながります。

いずれの治療法を選んでも、定期的なメインテナンスは必要です。特にインプラントの場合は、インプラント体を埋め込んだ周囲組織に炎症が起こる「インプラント周囲炎」に気をつけましょう。

耐久性や審美性についても、インプラントの方が入れ歯・ブリッジより優秀とされています。ただし、インプラント治療は自由診療のため、保険適用で作製できる入れ歯・ブリッジに比べて高額になります。

費用やインプラント周囲炎のリスクなどのデメリットはありますが、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を維持するためには食の楽しみも重要です。失った歯を代替する治療法はインプラントだけではありません。それぞれの特徴を把握して、インプラント治療を選択するか検討しましょう。

Q1:インプラントの噛み心地は天然歯とまったく一緒ですか?

A1:いいえ。天然歯には顎骨と歯冠の間に「歯根膜」というセンサーがあります。インプラントには歯根膜がなく、噛んだときの力が骨に直接伝わるため、噛み心地や食感が天然歯と異なる場合があります。

Q2:インプラント治療後、気をつけるべき食べ物はありますか?

A2:特にありません。ただし、あまりに硬いものは人工歯が割れる恐れがあるため、避けた方がよいでしょう。

 

 

 


インプラント治療における成功のポイントとは

インプラントは、失った歯の機能を代替するために行う治療法の一つです。

本コラムでは、インプラント治療を成功に導くためのポイントを歯科医師の視点からお伝えします。また、歯科医院選びについても解説いたします。ぜひご参考にしてください。

インプラント治療の失敗例

インプラント治療の失敗例には次のようなものが挙げられます。

・顎の骨にインプラント体が定着しなかった

・インプラント周囲炎が起きてしまった

・治療後に痛みや腫れ、しびれが長期間続いた

・人工歯が破損した

インプラント治療は、顎の骨にインプラント体を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療方法です。インプラント体の埋入箇所が適切でない場合、未定着や治療後の痛み、人工歯の破損に繋がります。

インプラント自体は虫歯になることはありません。しかし、インプラントを埋め込んだ周囲組織が炎症を起こし、「インプラント周囲炎」に罹患する恐れがあります。インプラント治療後のメインテナンスが不十分な場合、インプラント周囲炎のリスクが高まります。

インプラント治療を成功させるためのポイント

インプラント治療の成功率を上げるには歯科医院選びが重要です。歯科医院を選ぶ際には、次のようなポイントを重視しましょう。

・インプラントの症例数は豊富か

・担当歯科医師の治療経験は豊富か

・難症例への対応実績があるか

・デメリットについても説明があるか

・インプラント治療に適した設備はあるか

・アフターフォロー体制は整っているか

インプラント治療の実績数が多い歯科医院は、幅広い症例に対応できる可能性が高くなります。治療を行う歯科医師の経験はもちろんのこと、歯科衛生士や歯科技工士もチームとしていくつもの症例に関わっているため、多角的なインプラント治療を提供しているでしょう。

また、骨造成法の実績の有無もあわせて確認することをお勧めします。ほかの歯科医院では治療を断られてしまう、歯槽骨や顎の骨が不足している難症例にも対応できる可能性があります。

インプラント治療は基本的に二度の外科手術が必要です。衛生管理が徹底された高度医療オペ室のある歯科医院でインプラントを受けましょう。

なおインプラントの長期使用やインプラント周囲炎の予防には、定期的なメインテナンスが欠かせません。当院など長期的な保証がある医院を選ぶことをお勧めします。

インプラント治療は高額で時間もかかる治療法です。安心して治療に専念できるように、インプラント治療実績のある歯科医院を選ぶことが大切です。

Q1:インプラント以外で失った歯の機能を代替する方法はありますか?

A1:入れ歯やブリッジなどがあります。インプラントに比べて安価ですが、装着感や審美性の面ではインプラントに劣ります。そのため、メリット・デメリットを把握したうえで検討することをお勧めします。

Q2:インプラント治療の成功率はどのくらいですか?

A2:当院で10年間が経過した症例の統計を取ったところ、上顎で96%、下顎で99%でした。そのほか、インプラント治療を行った複数の病院・歯科医院での10年間の追跡調査でも、95~98%の患者様にインプラントを問題なくお使いいただいています。

 

 

 

 


ストローマン社のインプラントをお勧めする理由

 

インプラントは、失った歯の機能を回復させる治療法です。インプラントのメーカーは世界で100社以上存在し、日本国内で流通しているものだけでも30種類以上あります。

本コラムでは、当院で取り扱っているストローマン(Straumann)社のインプラントについて詳しく解説します。お勧めする理由についても併せて紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

ストローマン社のインプラントの特徴

ストローマン社は、世界シェアトップクラスの信頼性を誇るインプラントシステムを提供するスイスの企業です。ストローマン社のインプラントは、ブローネマルクシステムと並び、最も歴史あるインプラントシステムとしても有名です。

ストローマン社のインプラントは、スイスの時計産業に用いられる精密技術と、徹底した品質管理のもと製造されています。

同社は科学的根拠を重視しており、長期的な臨床研究を行っていることも特徴です。10年間、511本のインプラントに対する臨床研究では、成功率97%、生存率98.8%との報告があります。インプラントを失う最たる原因であるインプラント周囲炎の発生率も1.8%と低く、世界中で流通しているのです。

ストローマン社のインプラントをお勧めする理由

ストローマン社のインプラントシステムは、高品質な純チタン製です。チタンはもともと金属アレルギーを起こしにくい金属ですが、ストローマン社のものは異種金属を含まないため、より人体に優しいといわれています。独自の表面処理が施されているため、従来のものよりも骨との結合が早く、最短6週間で結合したケースもあります。

インプラントはメーカーごとに規格や取り扱い方法が異なります。基本的に、同じメーカーを取り扱っている歯科医院であればメンテナンスが可能です。反面、取り扱いの少ないメーカー製のインプラントは、メンテナンスの継続が困難となります。

一方、世界シェアトップクラスのストローマン社のインプラントは、日本でも多く流通しています。引っ越しなどによりかかりつけの歯科医院を変更した場合でも、変わらずメンテナンスを受けられます。

さらに、ストローマン社のインプラントシステムは20~30年の長期使用実績も報告されています。長く使えて安心・安全なインプラントだからこそ、自信を持って我々もお勧めできるのです。

もちろん、ほかのメーカーにもそれぞれ優れた特徴があります。ご自身にあったインプラントをお選びください。不安がある場合はぜひ当院にご相談ください。

Q1:ストローマン社以外で、有名なインプラントメーカーを教えてください。

A1:世界で初めてインプラントを発明した「ノーベルバイオケア社」、アメリカで高いシェアを誇る「ジンヴィ社」、埋入後の骨吸収が起こりづらい「アストラテック社」などがあります。

Q2:自分のインプラントがどのメーカーのものか知りたいです。

A2:まずはインプラント治療を受けた歯科医院にお問い合わせください。なおストローマン社のインプラントを用いた場合は、使用した製品名やロット番号、治療を行った日時や歯科医院等の情報が記載された「PATIENT PASSPORT」をお渡ししております。


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